経団連代表が2012年春入社組みから就活ルールを策定しないとする指針を発表しました。

就活ルールとは「いつから企業の説明会を開始して、いつから面談を始めましょう」という指針。2018年現在は宣伝活動(説明会)は3月、面接は6月解禁となっています。

指針なのでこれを企業が守らなくても罰則はありません。でもほとんどの企業がしっかりとルールを守って就活期間を一定に保っています。このルールを経団連で決めるのはもうやめますという事です。

就活ルールがなくなるとどうなるか

世間で心配されているのは大学生の本分である勉強が疎かになって、就職するまでの会社予備校みたいになる事です。

労働人口の減少からただでさえ人材不足に悩んでいる企業が多いので、就活ルールがなくなったら企業は優秀な人材になりそうな人を確保しようと必死になります。人材確保に一番簡単なのはお金です。

プロ野球選手のように契約金みたいなものが大学1年生の時にもらう人もでてくるでしょう。契約といっても口約束になってしまうので、定期的に会社のOJTなどに参加する事は求められるでしょう。でもこれは一部の”一流大学生”に限られての話です。

普通の学生は、企業が採用を決める時期がバラバラになるので、どのタイミングでアプローチすればいいのか不明確になります。有名企業に就職したい学生は1年生の時から会社説明会に参加するようになるでしょうし、大学4年間ずっと就職活動する事になります。勉強する時間は少なくなり、就職活動費用が増えるというナンセンスな状況です。

就活ルール撤廃の目的

今までは大学を卒業したらすぐに働き始めていました。それを実際に会社でインターン経験をしたり、会社の特色を見極める期間の確保を目的として就活ルールは撤廃されます。

経団連は新卒の一斉入社に一石を投じた事になります。この改変が5年後、10年後にどうなっているかは分かりませんが、開始当初は大きな混乱になるのは明らかです。

一番困惑するのは中小企業

明確な就活期間がなくなるので常時採用活動になりますが、中小企業はそこまで余裕はありません。中小企業は主に合同会社説明会で学生にアピールしますが、これを通年で行うのは高いリスクです。

経団連は会社のオリジナリティに期待していますが、就活ルール撤廃の前に中小企業のお手本となる採用方法を明示するべきなんじゃないでしょうか。

今まで以上にネット、SNSが重要視されるのは必然です。

楽な仕事を見つけやすくなる

今まではギリギリまで遊んで就職活動をしていたので、内定がもらえない学生は最終的に”採用してくれるところ”に就職していました。それが常時就職活動になれば、じっくりと会社を調べる事になるので結果として自分にあった楽な仕事を見つける可能性が高くなります。

批判的意見の多い就活ルール撤廃ですが、個人的には賛同しています。何となく就職するよりも納得して就職した方が働く意欲は全然違いますから。無駄な転職は会社も求職者も疲れるだけです。